インテリア家具ショップのリグナが送る、ライフスタイルWEBマガジン
レッツエンジョイ東京
気になるお店の家具あれこれ

文・取材=大森菜央

第5回
2016.09.22

草花の息吹に触れる時間 フルール・ユニヴェセール

建物も空も覆い尽くしてしまうほど、枝葉を伸ばす大きなタブの木。秘密基地のようなツリーハウスを携え、葉の隙間を抜けた陽の光が小路に彩りを添えています。広尾駅からほど近い場所にあるこちらの一軒家の名は「Fleur Universelle(フルール・ユニヴェセール)」。2013年にオープンしたフローリストで、3階とルーフトップはカフェになっています。花を求めて訪れる人、食事やお茶を楽しむ人、店の前でふと足を止める人。たくさんの人たちが行き交い言葉を交わすこの場所の中心にあるのは、やはり植物。それは空間造りにおいてもいかされているようでした。

フランスの田舎町に佇む家のように

タブの木の優しく力強い生命力がお店全体に宿っているようで、とても居心地がよい空間ですね。

1階と2階は吹き抜けで、四季折々の草花が空間を彩っています。毎月第2・第4土曜日にはレッスンも開催麻生:「ナチュラルであること」というのは、空間を造るうえで最も意識した点です。実はこのシンボルツリーと建物は「フルール・ユニヴェセール」を開く前からここに存在していたものなんですよ。物件を探していく中で、代表の森坂拓実のイメージにぴったり当てはまったのがこの建物。木にはツリーハウスを設置し、カフェも併設する、そして優しい雰囲気の店につくりあげようと、インスピレーションが一気に湧き上がったと聞いています。掲げたテーマは「フレンチカントリー」。内装は店舗デザイナーの小林敏哉さんにお願いをし、タブの木とツリーハウスを核に自然を感じられるデザインを心掛けました。

空間のイメージは「フルール・ユニヴェセール」が提案されるアレンジメントのスタイルと共通する部分もあるのですか?

観葉植物のレンタル・販売などを行うユニバーサル園芸社が母体のため、2階には多様なハウスグリーンが麻生:はい。フルール・ユニヴェセールでは、シャンペトルスタイルのブーケやアレンジメントをご提案しているんですね。シャンペトルとはフランス語で「田舎風」という意味。野に咲く草花を束ねたような、大らかで可憐な佇まいが特長です。ですから新しいお店だからといって綺麗にしすぎるのではなく、人々と生活を共に過ごしてきたフランスの片田舎に建つ住まいを思わせる空間にしようと考えました。壁の一部に用いた古材をパッチワークのように組み合わせたり、家具や什器、照明などにはアンティーク調のものをセレクトしてもらったり、年月とともに味わいが増していく店舗を目指しています。

花は“生きるインテリア”

3階とルーフトップに併設されたカフェ「Les Grands Arbres(レ・グラン・ザルブル)」も素敵です。

晴れた日には葡萄の蔦が屋根となったテラス席を。「レ・グラン・ザルブル」はフランス語で「大きな木」の意味麻生:ありがとうございます。レ・グラン・ザルブルでは料理研究家の関口絢子さんにプロデュースしていただいた新鮮野菜たっぷりのメニューをご提供しています。デリが自慢のプレートメニューを中心としたランチタイム、厚焼きパンケーキや果実のタルトなどとお楽しみいただきたいティータイム、バラエティ豊かなアラカルトが揃うディナータイムなど、どの時間帯でもおくつろぎいただけるはず。草花に囲まれた空間で身体に優しい食事をとっていただき、少しでも気持ちが元気になったり明るくなってお帰りいただけたら嬉しいですね。店内の至るところにグリーンや草花を飾っているので、ご自宅に花を取り入れる際の参考にしていただける部分もあるかなと思います。

インテリアに花やグリーンを添えるだけで、空間のみならず暮らしがより豊かになりますよね。

お話をお伺いした店舗の運営管理を担う麻生直人さん。一級園芸装飾技能士、一級造園施工管理技士でもあります。麻生:花やグリーンをインテリアに取り入れるというと、なんとなく敷居が高いと感じられる方も多いと思うんですね。ですが、花は生きるインテリア。心の模様にそっと寄り添う答えをもってきてくれるんです。かしこまる必要はなくて、「このお花、可愛いな」とか「色が好きだな」とか、直感やセンスでチョイスしていただくことからで構わないんですよ。さらに花はメッセージをも伝えてくれる。贈り物としてはもちろんですが、ご自宅の玄関に生けた花を通じて旦那さまに「今日もお疲れさまでした」という日々の感謝を届けたり、テーブルに置いたグリーンを見て「明日も頑張ろう」と自分へエールを送ったり、気持ちを込められるインテリアでもあるんですね。花の飾り方や贈り方、植物の育て方、インテリアグリーンの取り入れ方など、ここは植物について自由にご相談いただける空間です。我々にできることであれば何でもお力になりますし、お客様の想いをのせられる花屋でありたい。ぜひお気軽にお越しいただきたいなと思います。

フルール・ユニヴェセール

〒106-0047 東京都港区南麻布5-15-11 1階・2階

TEL:03-5791-1187

http://fleur-universelle.com

大森菜央(おおもり・なお)

編集者・ライター。出版社勤務を経てフリーランスに。

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