建物全体をモルタルでコーティング。思い切って凹凸をなくしフラットにし、”塊感”を強調。何が出てくるのか分からない、ドキドキを感じさせるファサードに。
リグナ おしゃれな家具と雑貨の通販・インテリアショップ
夏の風が走りぬけ、緑生い茂る季節を迎えた甲斐の国。
このプロジェクトが始まったのは去年の秋過ぎ、枯れ葉散りゆく冷たい時期でした。
駆け足で走りだした現場は、凍える冬を越え、暖かい春を迎え無事に完成の時を迎えました。
「 on the STONE / オン ザ ストーン 」
山梨県は河口湖町、大石という土地に計画されたペンションはそう名付けられました。
外観を眺めればそれは石垣の上に立ち、静かにそして厳かに、まるで胡座をかく親父のように厳格な印象を携えていたのです。
しかし建物としては劣化を訴え、「最近腰が痛むんだ」と言わんばかりの状態。
そこへ我々Rignaがフルリノベーションという形をもってコンセプトで骨を正し、デザインにより肉をつけ、インテリアコーディネートで華やかに、元気な姿に生まれ変わらせました。
元をたどれば国の保有施設「情報・システム研究機構 国立極地研究所 河口湖大石研究施設」と随分な肩書をお持ちの"塊"。
さぁ、そんな苔の生い茂る石の塊にRignaがどう手を加えたか。
ご賞味下さい、歴史を纏ったフルリノベーション空間。
癒やしは蘇り、再びここを訪れた人、そしてこれからここを訪れる人にワクワクとドキドキを。
床面積 | 374.5㎡(バルコニー 95.5㎡) |
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所在地 | 山梨県富士河口湖町 |
完成年月 | 2016年07月 |
業務範囲 | 内外装フルリノベーション・インテリアコーディネート |
クライアント | 株式会社IDEA |
デザイナー | 仲野 俊生 |
撮影 | 佐々木 健 |
建物全体をモルタルでコーティング。思い切って凹凸をなくしフラットにし、”塊感”を強調。何が出てくるのか分からない、ドキドキを感じさせるファサードに。
[ BEFORE ] 昔ながらの真壁を意匠とした外装でした。
緑のトンネルを抜け近づいてみるとそこには石の階段が見え、
さらに奥を覗けばそこには・・・扉?
階段を登ればそこには確かに扉が。しかも、随分と大きい大扉。
脇にはこう書いてある。「 WELCOME OUR HOME 」
入り口の大扉を押し開ければ、そこには白く明るい空間。
ひとつひとつが目を惹く、存在感のあるアイテムが佇んでいる。
まるでそう、”秘密基地”のようだ。
きっとここには、何かある。
「豊潤な宴のアイデアがここに」
そう記された壁面タイポグラフィー。
思わず パシャッ
ワクワクが加速する。
[ BEFORE ] 照明があっても暗く、沈んだ空気を感じざるを得ないビフォー。
エントランスから更に足を進めた先、手を伸ばした扉の奥に広がるのは、
眩しい陽の光指しこむ広く吹き抜けた空間。
建物の中にも外にも緑が生い茂り、まるで森の一角に上からポコンッと箱をかぶせただけのよう。
自然との一体感を感じさせる大きい窓と陽を弾く床。
ここには”境”といったものが限りなく少ない。そういった場所。
レンガ造りの暖炉をモルタルがしっとりと包み、自由なレイアウトのアートフレームがモノクロに彩ります。
宙を飾る、決して邪魔することのない白い照明たち。LE・KLINT/レ・クリントが魅せる白いボリュームアクセントは
この吹き抜け空間のシンボルです。
[ BEFORE ] 暖炉廻りはそのままに、どこか閉鎖的な距離感。外と”つなぐ”ことが無意識のうちにミッションと化していました。
リグナオリジナルの人気アイテム「MANI sofa / REMBASSY」をL字にレイアウト。
気取りたいんじゃない、だけど、オトコっぽくザラッといきたい。
ラフに張り込まれたアーミーグリーンの帆布がその思いを受けとめてくれました。
柄物やレザーのクッションと合わせて、アソビのある魅力的な”隅っこ”ができました。
カードゲームはお好きですか?
しっとりと仲間と夜を過ごすのにはぴったりな空間をご用意致しました。
「RED and BLACK」
そう、赤と、黒。
さぁ、朝まで遊び続けよう。
ヴィンテージレザーとポーカー。
それは張り込み捜査とあんぱんのように切っても切れない関係。
それは、張り込み捜査とあんぱんのように、切っても切れない関係。
そr・・・
澄んだ空気を貫いて届く陽の光は、ビリっと強いくせに暖かくて気持ちいい。
ずっとあたっていたくなるその刺激に、昨夜の”負け”も忘れてしまいそうになります。
・・・いや忘れはしないか。
既存の畳を表替えし、土壁はダークカラーのクロスでシックな和室に変身。
宙に浮かぶ照明は宇宙空間の恒星のように明るく輝きます。
和の美しさ「直線美」の中に落とし込まれた円形たちが、ジャパニーズモダンを作り上げます。
そして何より、こたつはやっぱり丸がいい!
[ BEFORE ] リノベーション前は、よく見受ける和室そのものがありました。現状が決して悪くはないからこそ、チャレンジが有りました。
こたつ布団を片付ければ、亀のようにどっしりと天板を支える見事な御御足が。
「トーカスト コタツテーブル」の意匠を天板に受けた特注のコタツは、なんと直径1400mmのスケール感。
たぶん、8人くらいでUNOできます。
名匠 柳宗理の「バタフライスツール」
そのなめらかなフォルムと、軽やかなのにどっしりとした存在感は和の空間にこそ適宜かと存じます。
それにしても小脇に抱えてしまいたいこのスケール感、「厳格」の裏側を見ているようです。
緑あふれ、自然との調和の中に突如現れる「鉄」と「樹脂」。
ついさっきまでそこに”温度”があったかのような賑やかさを覚えます。
おや、時刻は15時35分・・・夕食まではもう少しありますので、もうしばらくお付き合い下さいませ。
無骨なオーク材を囲むように、カラフルに並ぶは言わずと知れたイームズのシェルチェアたち。
普段あまり見ることのないカラーバリエーションもあるのではないでしょうか?
そして頭上に吊り下がる「トタン屋根」のようなインダストリアル感バリバリなペンダント、コルゲート。
まるで取り残された文明のような一角、それは今もこれからも愛される団欒の場。
[ BEFORE ] エントランス同様に落ち込んだ空気感のホール。空間における色彩計画の面白さも感じて頂けるのではないでしょうか。
ダイニングとカウンターは切っても切れない関係性。
そう、それはまるで張り込み捜査とあんぱんのように。
・・・何か?
そして高低差のあるテーブルトップ同士も、同じ高さのペンダント照明に包まれれば同じ”くくり”に。
違うのに、同じ。重なっていないのに、一体感。
空間がまとまると、そう見えるんです。
吹き抜けたホールから横穴に抜ける位置にはキッチン。
白いタイルが煌めく、グレイッシュなエリア。
まるでダイナーのような、「厨房」感のあるスタイリッシュなキッチン。
左右に並ぶシステムキッチンは既存のものを利用し、表面につく扉を交換しました。
重く鈍い真鍮の取っ手がいいアクセントです。
中央のカウンターは新規で制作。
ほどよい高さ関係のアイランドタイプとなっています。
[ BEFORE ] とても”家庭”っぽいシステムキッチン。しかしモノとしては綺麗でしたので、扉意匠のみ変更して元を活かしました。
先程からちょいちょい登場していたこちらのプランター、すべて造花です。
メーカーに足を運び、1束ずつ選定し、現場にて植え込みました。
細いラインの植物で高低差をつくり、やさしいメリハリをつけています。
ここ最近はこういった「植え込み」をする機会が増え、なんだか慣れてきたものです。
あと、リグナ造園部、部員募集中です。
ダブルサイズのゆったりとしたベッドフレームに真っ白なベッドリネン。
ウッドブラインドから差し込む光が心地よく、シーリングファンの風が優しく頬を撫でます。
目覚めの良い朝を迎えられることは言うまでもありあせん。
壁面と床を一部改装、モルタル仕上げと無垢フローリングで重厚な印象に。
真っ白なLE・KLINTと壁面のマリリンが空間に対していいギャップ。
フルレザーのソファと古材のサイドテーブルは、遊び心とともにオトコっぽく空間を引き立てます。
[ BEFORE ] 古くなった家具や内装は一掃。カーペットはクリーニングで綺麗になりそうだったので、一部残しています。使えるものは使いましょう。
内装は全て白く仕上げ、挿し色にオールドブルーのドアを。
オーク材のフローリングとのカラーリングがとても良い相性です。
トイレは白く、清潔に!
白に白を重ねても、素材感を変えたり凹凸をつけることでのっぺり感もなく、スッキリとまとまります。
トイレだからというわけじゃなく、インテリア全般に使えるポイントです。
これだから白は面白い。
白い壁に白い扉、チェッカーガラスにゴールドのハンドル。
これだけでキマリますね。
床とのコントラストもgoodです。
丸いオーバーカウンターの洗面器が繊細さを醸し出し、見上げれば無骨なスチールフレームのミラーが。
こちら、女性専用パウダールームとなっております。
ラフにゴツく、この素材感の違いも空間へのアクセントです。
空間を作るとき、いつも大事にしているのはディテールだったりします。
棚の取っ手とか、階段の蹴込みの仕上げとか。
その中でも扉は重要な要素です。扉こそが世界観を作るといっても良いのではないでしょうか。
この on the STONE においてはゴールド、ホワイト、そしてオールドブルー。これがカラースキムとなっています。
なのでその重要なカラーを扉に落とし込みました。
エッジの効いた意匠が空間を引き締めてくれます。
先ほどの扉同様、こういった部分にもグレードというのが現れてきます。
現場とギリギリまで協議しながらやっとの思いで落とし込んだ、思い入れのあるサインたち。
これからもここを訪れる人を導いてくれることでしょう。
空間の”境”とは。
上記にも述べたとおり、ここにはそれが限りなく少ないのかもしれません。
「外のような中」「中のような外」、あやふやだけど、そんな感じ。
河口湖付近、特にこの大石は夏は涼しく避暑には絶好のロケーションです。
緑豊かで優雅な空間を心ゆくまで楽しみたいものです。
リグナがデザインした空間にリグナの家具をお付けして絶賛販売中です。 オーク材の美しさとそのカッコよさをどうぞご堪能下さいませ。
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